スオミ教会・フィンランド家庭料理クラブのご案内

次回の家庭料理クラブは3月9日(土)13時に開催します。

パイナップル・ココナツケーキ

 

料理クラブは定員に達しましたので、受付は終了しました。ご了承ください。

今年もイースターの季節がやってきました!3月の家庭料理クラブは「パイナップル・ココナツケーキ」を作ります。カルダモン風味のしっとりケーキの上にパイナップルをたっぷりのせてイエロー色豊かなイースター・カラーを演出します。フィンランドでは「ココナツのトッピングはケーキの風味を王冠のように高める」と言われるくらいです。本当にその通りであることを是非ご一緒に作って味わってみませんか?

参加費は一人1,500円です。パイナップル・ココナツケーキ

どなたでもお気軽にご参加ください。

お子様連れでもどうぞ!

お問い合わせ、
まで。

電話03-6233-7109
日本福音ルーテルスオミ・キリスト教会

スオミ教会・家庭料理クラブの報告

今年最初の家庭料理クラブは2月10日に開催しました。週の初めは東京でも大雪でしたが、週末に向けて暖かくなり雪も融け、春の近づきを感じさせました。

今回作るものは、今の季節のフィンランドで全国どこのお店や喫茶店でも並ぶラスキアイス・プッラです。今回も申し込まれた方が多く、すぐキャンセル待ちの状態になってしまいした。ラスキアイス・プッラは日本でも最近知名度が高まっているフィンランドの代表的なプッラの一つです。

料理クラブはいつもお祈りをしてスタートします。まず、「コーヒー・ブレッド」用のプッラの生地を作ります。材料を測って順番にボールに入れてから小麦粉を加え始めます。生地をよく捏ねてから柔らかいマーガリンを入れて、またよく捏ねて生地が出来上がりました。暖かい場所において一回目の発酵をさせます。ここで一休み。あちこちから楽しそうな話し合いの声が聞こえていきました。もう少しすると美味しいラスキアイス・プッラが出来ることが皆さん、楽しみのようです。生地はあっという間に大きく膨らみました。

それからラスキアイス・プッラの形作り。生地を細い棒の形に丸めて切り分け、切った生地を一個一個丸めていきます。初めは少し難しかったですが、何個か丸めたら皆さん、上手になってきれいなプッラが次々と鉄板に並べられていきます。それから二回目の発酵です。今回は小学生のお子さんがお母さんと一緒に参加して、大人と一緒に一生懸命プッラの生地を捏ねて上手に生地を丸めていました。

ラスキアイス・プッラの中身を準備しているうちにプッラはあっという間に大きく膨らみました。それをオーブンに入れて焼きます。少し経ってオーブンの中を覗いてみると、皆さん嬉しそうな声で「わぁー、また大きく膨らんでいる!」「形がきれいね!」きれいな焼き色になったプッラをオーブンから取り出してよく冷まします。その間にコーヒーやテーブルのセッティングをします。

冷めてきたプッラを半分に切り下半分にラズベリーのジャムをのばしてその上にホイップ・クリームをのせます。その上にプッラの上半分をのせてラスキアイス・プッラの出来上がりです!

出来たてのラスキアイス・プッラをコーヒー・紅茶と一緒に味わう時間になりました。「美味しい!」の声があちらこちらから聞こえてきます。

皆さんと一緒に美味しい満ち足りた雰囲気で歓談の時を過ごしました。同じ時にフィンランドの「ラスキアイネンの日」や受難節の期間に開催される「日常の喧噪から離れる」というイベントについて、それからイエス様が教えられた休息の必要性についてのお話も聞きました。

今回の料理クラブも無事に終えることができて天の神さま感謝です。次回の料理クラブはは3月9日に予定しています。詳しい案内は教会のホームページをご覧ください。皆さんのご参加をお待ちしています。

フィンランドのラスキアイネンの話2024年2月

今日はフィンランド人が大好きなラスキアイス・プッラを作りました。フィンランドでは新年が終わってしばらくするとラスキアイス・プッラがどのお店や喫茶店でも販売されます。ラスキアイス・プッラの販売期間は大体2か月くらい、ラスキアイネンの日までだけです。ラスキアイネンの日が近づいてくると、もちろん多くの家庭でもラスキアイス・プッラを作ります。ラスキアイス・プッラの種類は中身によって二つあります。今日作ったのはジャムと生クリームが中身ですが、アーモンドペーストと生クリームの中身もあります。今年はどっちの方が美味しいかなぁといつも話題になります。

ラスキアイネンの日とはどんな日でしょうか?ラスキアイネンは「下る」という意味で、季節がイースターに向かって下って行く最初の日のことです。その日からイースターの準備期間になります。イースターの準備期間のことを「受難節」と言います。イエス様の十字架の受難の前の40日間の期間です。イースターの日はクリスマスと違って毎年変わります。それで今年のラスキアイネンの日は来週の火曜日となります。

フィンランド人はラスキアイネンの日をどのように過ごすでしょうか?フィンランドではラスキアイネンの頃から太陽が出る明るい時間が少しづつ長くなって晴れる日も多くなります。sori, CC0それで、雪の中をそりですべって「下る」ことをしたり、美味しいラスキアイス・プッラを味わうことが伝統的な過ごし方です。大人も子供も寒い外でそりで滑って、その後で暖かい部屋でラスキアイスプッラと暖かい飲み物を一緒に楽しみます。多くの町ではいろんなイベントもあり、子供たちを馬や馬のそりに乗せたり、スケートをしたり、スキーの競争もしたりします。もちろん、そこでもラスキアイスプッラと暖かい飲み物はつきものです。

ラスキアイネンの日が過ぎると受難節に入ります。この期間フィンランドの教会では「日常の喧騒から離れる」というイベントがあちこちで行われます。これは自然の中にある教会の宿泊施設で行い、だいたい金曜日の夜から日曜日の夕方まであります。参加者は自然の中で散歩したり、部屋で静かに時間を過ごしたり、一緒にお祈りしたり聖書を読んだり讃美歌を歌ったりします。もちろん一緒に食事をします。そこではスマートフォンやパソコンは使いません。参加者は日常の忙しい騒がしい生活から離れて、日常から距離を置いて自分を静かに見つめて、聖書をもとにいろいろ考えたりするので、体を休めるだけでなく魂にとっても良い休息の時になります。私は参加したことはありませんが、このような、何もあくせくする必要がない時間を持つことは心身ともに良いことだと思うので、いつか参加してみたいです。

Marcílio José Soares, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons

聖書にも、イエス様が時々、人々から離れて静かな場所に行って祈る場面が沢山あります。マルコの福音書1章35節には次のように書いてあります。「朝早くまだ暗いうちに、イエス様は起きて、人里離れたところへ行き、そこで祈っておられた。」イエス様が静かな所に行かれたのは天の神さまにお祈りするためでした。そのために静かな場所が必要でした。その後で別の町や村に行って神さまのことを人々に教えに行かれたので、静かな場所でお祈りするのは心の準備にもなったのです。

イエス様はまた、静かな場所で休むことは自分だけでなく弟子たちにも必要と考えました。ある時弟子たちがイエス様の所に戻って来て、自分たちが町々で人々に教えたことを報告しました。多くの人たちが神さまについて興味を持って信じるようになったので、弟子たちはイエス様に詳しく報告したかったのです。しかし、イエス様は言われました。「さあ、あなたがただけで人里離れた所へ行って、しばらく休むがよい」と。イエス様と弟子たちの周りにはいつも大勢の人たち、神様について教えを聞きたい人たちや癒しを求める病気の人たちが集まってきました。務めは沢山あっても、イエス様は弟子たちと一緒に休んだのです。イエス様は弟子たちに肉体的な休みが必要であることをよく知っておられたのです。私たちも同じように休みが重要です。イエス様がその例を示しています。

私たち人間は肉体的な休みのほかに魂の休みも必要です。魂の休みはどんな休みでしょうか?イエス様はこのことについても教えられました「疲れた者、重荷を負うものは、だれでも私のもとに来なさい。休ませてあげよう。」マタイによる福音書11章28節です。イエス様はだれでも自分のもとに来るように招いておられます。私たちはイエス様の姿を見ることが出来ませんが、聖書の御言葉を読んだり、お祈りすることでイエス様のもとに行くことが出来ます。イエス様は彼のもとに行く人に休みを与えて下さると言われます。

もし私たちがイエス様のことを、神さまが救い主として贈って下さった方だと信じることが出来れば、心の中に平安を得ることができます。このようにイエス様に繋がっていれば、彼を贈って下さった神さまを信頼することができ、全てのことを自分で抱えないで神様の御手に委ねることが出来ます。そこから心の中に平安が生まれるのです。これが、イエス様が与えて下さる魂の休みです。

イエス様は世界の人々だれにでも「私のもとに来なさい。休ませてあげよう」と言われます。私たちにもいつもそう声をかけて下さいます。

魂の休みの場として、教会の日曜礼拝は一番重要な場所です。そこでも私たちは、日常の喧騒から離れて、聖書の御言葉を聞いたり、讃美歌を歌ったりお祈りしたりします。それも、天の神さまのみ前で心を静める時です。そこで神さまとの繋がりが強くなります。それで、礼拝は新しい週の心の準備の時にもなって、一週間を歩む力になります。礼拝も、「日常の喧噪から離れる」イベントなのです。

フィンランド語では、この期間は「断食の期間」と呼ばれます。これは、昔カトリック教会の時代の言い方が今でも続いているからです。もちろんフィンランド人はこの期間に断食をしませんが、それでも普段の食事にちょっと変化を与えることがあります。例えば、肉があまり入ってない料理を食べるとか、甘いお菓子を食べないということがあります。この受難節を通して私たちは自分の生活や時間の使い方を考えることにもなります。これは大事な準備の期間です。

牧師の週報コラム

聖書とチャットGPT

 ある国のルター派の神学校の授業をオンラインで担当することになり、教える科目の一つが「外典論」。 それで、旧約聖書の古代ギリシャ語訳の書物リストが必要になった。旧約聖書は、ギリシャ語の方がヘブライ語よりも書物数が多い。従って、それを基にするカトリック教会の旧約聖書の書物数は、ヘブライ語を基にするプロテスタント系よりも多いのだ。書物リストを講義用のレジメに入れたいが、パソコンで一つ一つ打ち込むのは面倒。そこで、今世間を騒がしているチャットGPTとやらを使ってみようと思い立った。リストを出してもらって、それをコピー&ペーストしてレジメに貼り付ければ簡単だろうと。早速、「Septuagintの書物リストを出して」と入力。Septuagintは旧約聖書のギリシャ語訳の英語名(レジメは英語なのでチャットも英語)。

 何だか、「鏡よ、鏡よ、鏡さん」みたいだなと思う間もなく、ツラツラツラとリストが出てきた。それをすぐコピペ。しかし、レジメを確認してビックリ。トビ記とかユディット記とか短い物はあるが、マカバイ記のような長編が欠けているのだ。念のために「カトリック教会の旧約聖書の書物リストも」と聞くと、それも同じ。そんな馬鹿な!どうしたものか途方に暮れ、ほんの試し心で「LXXの書物リストを出して」と入力してみた。LXXとはSeptuagintを意味するローマ数字だ。すると、ちゃんと全部出てきたのだ!

 そこで聞かずにはいられなかった。「同じ質問をしたのに、名称を変えたら違う答えになるのはなぜ?」 すると、「混乱させてしまって申し訳ありません。」 なんと謝ってきた。なんでも、異なる伝統には異なる書物リストがあるので、などと言い訳も添えて。質問に正面から答えていない。まるで「犬の頭が西向けば尻尾は東」と言うのと同じくらいに空虚な文句である。「僕は異なる伝統のリストなんか興味はない。今出てきた一番大元にあるリストが欲しいのだ。」 「わかりました。」 「じゃ、カトリック教会のリストをもう一度だして」 「もちろんです!」 これで全部揃って一件落着。「ありがとう」と入力すると、「どういたしまして。また何かお聞きになりたいことがありましたら、是非聞いて下さい。」 少し至らなかったが、なかなか謙虚ではないかと感心した。

 そこで教訓。チャットGPTに聞く時は無知識で聞くのは危険だろう。この答え、大丈夫かな、と思えるくらいの最低限の知識と、少しでもおかしいなと思ったら遠慮せずすぐ食いつく姿勢も重要。裏金問題を新聞記者に質問されて「答えないと言っているのに頭悪いね」と言った国会議員がいたが、そんなレベルの低い世界の話ではないのだ。

 さらに一つ余計なことかもしれないが、付け加えると、何かを聞く時、出てきた答えを吟味する時、答えを何かに用いようとする時、倫理的態度を確立している必要があると思う。「殺すな(=人を傷つけるな)」、「盗むな」、「姦淫するな」、「偽証するな」、「妬んで欲するな」という態度が確立していないと大変な世の中になるだろう。それはSNSの弊害を見ても明らか。

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スオミ教会 手芸クラブのご案内

次回は2月28日(水)10時―13時の開催です。

バンド織キーホルダーを作ります。

次回の手芸クラブは先月に続きバンド織のキーホルダーを作ります。前回と違う模様も出来ます。

フィンランドの民族衣装に使われるバンド織りで、北欧のウールを使った可愛いキーホルダーをご一緒作りましょう。

織の道具はお貸しします。

手芸クラブでは自分の好きな編み物もすることができます。

おしゃべりしながら楽しく作りましょう!


参加費 1000円

お子さん連れの参加も大歓迎。

皆様のご参加をお待ちしています。

お問い合わせ、お申し込み

03-6233-7109
日本福音ルーテルスオミ・キリスト教会
東京都新宿区鶴巻町511-4―106

 

 

歳時記

山茶花・サザンカ

花の乏しいこの季節に次から次へと花を咲かせる山茶花が目につきます。 しかしその山茶花もそろそろ終わりに近づいてきました。木の周りは落ちた花びらで赤い敷物を敷いたようにも見えます。これ程目立つ花なのに万葉集には何故か一句も出て来ません。調べてみたら本来の山茶花の自生する北限は日本のようで万葉時代の大和盆地には自生しなかったからのようでした。山茶花がお終いになるといよいよ椿の出番ですね、山茶花は椿科椿属の一種で椿の親類でもありました。

<天が下のすべての事には季節があり、 すべてのわざには時がある。伝道の書3:1>

牧師の週報コラム

何が面白い説教か?

超教派の福音伝道者として活躍中のS氏とお互いの伝道の課題について話し合う機会を持った。 彼はもともとは大学生伝道の第一人者で、現在はいろいろな教会を訪問して説教や聖書の学びの奉仕をされている。その伝道手腕は各地で高く評価され、ある神学校で教鞭も取られている。

 S氏曰く、奉仕先の教会の中には沈滞気味のところもあり、そこでは説教を始めるや否や、あちこちで眠りこけてしまう人たちが出て、彼らの手や膝の上から聖書が次々と床に落ち、分厚い本だから床にあたる音の凄まじさといったらなく、まるで悪魔から、神の言葉なんかやめろと抗議されている感じになりますと。そこで、そういう教会ではどんな説教が受けるだろうかという話になった。

 まず、牧師の武勇伝。自分がどれだけ社会や隣人に尽くしたかを話すとみんな目を輝かせて聞くだろう。自分に材料がない場合は、他人の武勇伝を紹介する(某教会の牧師はノーベル平和賞の受賞者の業績や生立ちをずっと話して聞かせたそうだ。きっと聖書の個所はマタイ59節だっただろう)。

 次に、自分の知識博識を披露する。アリストテレスはこう言った、カントはこう言った、フロイトは、孔子は、親鸞は等々、古今東西の哲学者、宗教者、心理学者の思想や理論、名言・格言を散りばめる牧師もいたと聞いたことがある。「神学大全」ならぬ「博学大全」(そう言えば、中野区の哲学堂公園にはこうした古今東西の思想家の銅像が並んでいる。イエス・キリストもその一人。神の子メシアから引き降ろされてしまった。まさに現代のグノーシス主義)。

 以前、某教団の牧師・代議員会議に顔を出した時、そこでの礼拝の説教で牧師が最近読んで感銘を受けた本について紹介をした。説教の最初から終わりまで。皆さん興味津々で聞き入っていたことは言うまでもない。そして、締めくくりの言葉はこれ、「今日の聖書の個所でイエス様がおっしゃりたいことは、こういうことだったのではないでしょうか?」 日本では牧師は神に近い聖職者だから、これを言えば効果てきめん、みなその通りだと信じるだろう。

 かく言う私も、ルターを時々引用するが、それは説教で述べてきたことの総括としてだけ。ごく稀に著名な神学者(J.Jeremias とか E.P.Sandersとか)に言及したこともあるが、それはこんな大学者でもこんな変なことを言う、困ったものだ、という悪例としてだ。私としては、会衆に受ける話を創るつもりはなく、むしろ御言葉に包まれて眠って頂いた方がいいくらいだ。ただし、聖書は落とさないようにしっかり持っていましょう。

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パイヴィ宣教師のショートメッセージ

手芸クラブの話2024年1月

今日は今年初めての手芸クラブの開催が出来て嬉しく思います。今日はバンド織のキーホルダーを皆さんと一緒に作って、とても可愛い色とりどりのキーホルダーが出来ました。 わたしが今使っているキーホルダーはひろ子さんからいただいたものですが、おかげで鍵を探す面倒がなくなりました。

今日は一月の最後の日ですが、フィンランドからもらったカレンダーの1月の写真についてお話ししたいと思います。このカレンダーには、毎月フィンランドの季節に典型的な景色の写真が載せてあります。一月の写真は寒そうですが、冬の澄んだ青空の景色です。冬フィンランドの木は霜で覆われています。写真の真ん中に岩の上に灯台が見えます。この灯台はそんなに高くはありませんが、その光は遠くまで輝いたと思います。私はこの写真の灯台を見て、これは一月にピッタリの写真だと思いました。長い冬の夜に光を与えるからです。

フィンランドに灯台は60個くらいあります。日本と比べたら全然多くありません。日本はとても多くて3千個以上もあります。日本は島国だからでしょう。フィンランドも、南と西は海に囲まれていて、島も多いので、灯台は昔から安全な海上運送のために重要でした。灯台の赤いランプは船やボートに安全な航路を示しました。ところが、現在は灯台の重要性は減ってしまったかもしれません。灯台の代わりにスマートフォンやパソコンのアプリを使って船の進路を決めるようになったからです。このため、フィンランドの多くの灯台は観光客に開かれて人気がある観光地になりました。夏多くの観光客が灯台を訪れます。

ところで、私たちの人生を考えると、私たちの歩みは海を進む船と似ています。それで、私たちの歩む道にも灯台の光のようなライトが輝いていると考えます。しかしそれはどんな光でしょうか?

旧約聖書の詩篇119篇105節には次のようなみ言葉があります。「あなたのみ言葉は、私の道の光、私の歩みを照らす灯」です。天の神様は私たちに聖書のみ言葉を与えて下さって、み言葉を通して私たちの歩みを守り導いてくださいます。み言葉は灯台と同じ役割があるのです。私たちは聖書を読んだり、み言葉に聞くことをして、行く方向をチェックして進みます。灯台の大事な部分は輝く光です。聖書のみ言葉も同じで、み言葉は心の中に光を灯します。それは、どんな光でしょうか?それは、天の神さまの独り子イエス様のことです。ヨハネの福音書には次のようなイエス様の言葉があります。「私は世の光である。わたしに従うものは暗闇の中歩かず、命の光を持つ」ヨハネによる福音書8章12節です。

イエス様は「私は世の光である」と言われました。この世の消えない本当の光はたった一つ、イエス様という光です。イエス様の光と同じような輝きを持つ光はこの宇宙には他にはありません。イエス様はこの世界の全ての人々のために光として来られました。その光に従って行けば、道に迷うことはありません。イエス様はいつも正しい方向に導いてくださいます。

しかし、私たちはイエス様から来る光を見て歩んでいるでしょうか?私たちは海で灯台の光を見てそれをチェックして自分の位置を知ってから前に進むでしょう。天気の良い時には灯台の光は良く見えるので船の進路を決めるのは簡単です。しかし天気の悪い時や霧の時、嵐の時は進むことが難しくなります。灯台の光も見えません。船が正しい進路から外れて岩礁にぶつかってしまう危険が高くなります。

私たちの人生の中にも同じようなことがあります。何も問題のない時は、私たちの歩みは軽く簡単です。しかし、私たちの人生の中でも天気と同じように、霧が発生したり、嵐になったりします。それは人生の試練の時です。自分や身近な人の病気、お金がなくて生活が大変になってしまったり、仕事を失ってしまったりなどなど、そのような時は嵐や霧の中を進むのと同じです。灯台の光がなくて、前に進まなければならないのと同じです。一生懸命努力しても、どこに向かっているかわかりません。

しかし、このような状況の中にいても、イエス様の光は輝いています。聖書を読み、み言葉に聞くと、イエス様の光が輝いていることがわかります。イエス様は、天気の良い時にも悪い時にも、私たちが正しい道を安心して進めるように私たちの歩みを守り導いて下さいます。しかも、イエス様の光は、現実の灯台よりもずっと遠くまで、奥深いところまで照らします。その光は私たちの心に入って、イエス様に従う信仰を起こします。イエス様の光は今年も私たちの心の中で輝いて、私たちに歩む力と勇気を与えて下さいます。

手芸クラブの報告(2024年1月31日)

今年最初の手芸クラブは1月31日水曜日に開催しました。朝はまだ寒かったですが昼間は太陽が輝いて暖かくなり春が近づいていることを感じさせました。

今回の作品はバンド織のキーホルダー。フィンランド語でNauhaと言います。はじめに参加者が作りたいと思うキーホルダーの毛糸の色を選びます。色とりどりの毛糸を前にして皆さんどれにしようか迷っていましたが、それぞれ好きな色の毛糸を見つけることができました。選んだ毛糸でどんなキーホルダーが出来るでしょうか?これから楽しみです。

それではバンド織に入ります。まずワープになる毛糸をカードの穴から通します。穴は小さいので、皆さん、集中して毛糸を一本一本通していきます。それから各自、作業する場所を決めて織り始めます。カードでワープを開いてからよこ毛糸をワープの間に入れます。これを繰り返しながら織り進めます。皆さんはこのテクニックを早く覚えたので、毛糸のきれいな色合いがすぐ見えるようになりました。可愛い!きれい!との声があちこちから聞こえてきました。こうして、長いバンド織のNauhaがあっという間に出来上がり。Nauhaに星やハートなどの形の輪を入れて輪っかに結ぶと可愛い色とりどりのキーホルダーの完成です!

いつもの今回も時間はあっという間に過ぎてコーヒータイムになりました。フィンランドの菓子パン・プッラを味わいながら歓談の時を持ちました。その後で、フィンランドの風景カレンダーの一月の写真にある灯台とイエス様は世の光ということについてお話がありました。それと、モニターを使ってフィンランドの冬の景色と音楽のビデオを鑑賞しました。楽しい歓談のひと時になりました。パイヴィ宣教師のショートメッセージをご覧ください

次回の手芸クラブは2月28日の予定です。詳しくは教会のホームページの案内をご覧ください。皆さんのご参加をお待ちしています。

スオミ教会・フィンランド家庭料理クラブのご案内

次回の家庭料理クラブは2月10日(土)13時の開催です。

laskiaispulla今年第一回目の家庭料理クラブでは「ラスキアイス・プッラ」Laskiaispullaを作ります。

フィンランドではイースターの準備に入る日のことを「ラスキアイネン」Laskiainenと言います。今年は2月13日です。ラスキアイス・プッラはそれに因んだ伝統的なコーヒーブレッドです。この時期フィンランドの多くの家庭で作られます。

丸いコーヒーブレッドの間にたっぷりのジャムや生クリームを挟むと美味しいラスキアイス・プッラの出来上がりです。是非ご一緒に作って味わいましょう!

参加費は一人1,500円です。
laskiaispulla
どなたでもお気軽にご参加ください。

お子様連れでもどうぞ!

お問い合わせ、お申し込みは、
まで。
電話03-6233-7109
日本福音ルーテル スオミ・キリスト教会

牧師の週報コラム

SLEYの説教とTVドラマ「水戸黄門」の類似性について

SLEY(フィンランド・ルーテル福音協会)はフィンランドのルター派の国教会の中で活動する団体で国内伝道部門と海外伝道部門から構成される。 SLEY1873年の結成以来、国教会がルター派の信仰に留まれるよう助けることを是としてきた。その礼拝説教や聖書の教えで中心になるものの一つが、「律法と福音」を一緒に宣べ伝えるということである。具体的には、律法を通して人間の罪性を明らかにし、神に義と認められる位に律法の掟を守り通すことは不可能であることも明らかにする、そして、イエス・キリストを救い主と信じる信仰により義と認められるという福音へと導いていく。なので、聖書の個所がどこになろうとも、教える内容はいつもこの「律法と福音」に集約されるのだ。SLEYにとって典型的かつ伝統的な説教は、はじめの部分で律法を通して罪の自覚を呼び覚まし、後の部分で福音を通して心の平安と神への感謝に至らせるというものである。(聞くところによれば、、90%を律法、10%を福音という説教もあったそうだが、それは行き過ぎかもしれない。)近年はこの定式を少し変えるようになってきたが、律法と福音の一緒の宣べ伝えは変わらない。

昔、高視聴率を誇ったTVドラマに「水戸黄門」がある。大学時代、TV局で番組編集のアルバイトをしていた友人が話したことを思い出す。あの番組は、流れがしっかり定型化されていて、例えば、風車の弥七が「探りに行け」と命じられるのは大体20何分の所、激しい斬り合いの最中に水戸光圀が助さん格さんに「よし、そろそろ」と言って、あの「ひかえー!ひかえー!この紋所が目に入らぬのか!」が40何分の所という具合に、日本のどこが舞台になろうとも変わらぬ定式があるのだ。それでも日本国民の多くは飽きもせず月曜夜8時にテレビの前に釘付けになっていたのだ。

フィンランドの国教会はルター派とは言っても、SLEYの外を出れば、ルター派とは思えない教えや説教がごまんとあるのが現状だ。人々は定式化されたものをつまらなく感じ、目新しいものを求める。それは日本も同じ。しかし、SLEY派の人たちにとって、律法と福音のいずれかが欠けたらもう説教ではない。紋所を掲げる場面がない水戸黄門と同じになってしまうのだ。

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