歳時記

近くの「漱石山房記念館」

 

早稲田の地に越してきてからまだ日も浅く周辺の土地の事情が分からなかった。早稲田は夏目漱石のゆかりの土地である。手元にある正岡子規の「墨汁一滴」という日記の中に次のような一節があるので紹介したい。「余が漱石と共に高等中学に居た頃漱石の内をおとづれた。漱石の内は牛込の喜久井町で田圃からは一丁か二丁しかへだたつてゐない処である。漱石は子供の時からそこに成長したのだ。余は漱石と二人田圃を散歩して早稲田から関口の方へ往たが大方六月頃の事であつたらう、そこらの水田に植ゑられたばかりの苗がそよいで居るのは誠に善い心持であつた。この時余が驚いた事は、漱石は、我々が平生喰ふ所の米はこの苗の実である事を知らなかつたといふ事である。都人士(とじんし)の菽麦(しゅくばく)を弁ぜざる事は往々この類である。もし都の人が一匹の人間にならうといふのはどうしても一度は鄙住居(ひなずまい)をせねばならぬ。(五月三十日)」・・・・早稲田から関口の方へ歩いたのならば当然教会の所在地である鶴巻町を通ったかも知れないと一人空想に耽っています。

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