スオミ教会・フィンランド家庭料理クラブのご報告

クリスマスの飾り付けも素敵な、
移転した早稲田のスオミ教会での家庭料理クラブは、
お祈りをしてスタートです。

作業はグループに別れて始まりました、
事前に塩とスパイスで絞めたスライスしたサーモンで、クリームチーズのフィリングをロール状に包み、冷凍庫で休ませます。

次は、クリスマスのスパイスの香りのチョコレートケーキ作りです。

材料の計量をして、ハンドミキサーで泡立て生地を作り、焼いてる間に、コーヒーやココアを使ったクリーム作りと、作業は進み、
焼き上がった生地を冷まして、イチゴでデコレーションされたケーキは、ゴージャスで可愛い出来上がりになりました。

サーモンロールをカットして、フィンランドらしくジャガイモや、
ヨウルリンプー(クリスマスのパン)も添えられ、華やかで豪華なテーブルは完成しました。

試食会も一段落した頃、パイヴィ先生から、フィンランドのクリスマスやツリーに飾られる星のお話も聞かせて頂きました。

参加の皆様お疲れ様でした、素敵なクリスマスをお過ごしください。

 

 

 

 

 

 

料理クラブの話2019年12月7日

クリスマスはフィンランド人にとって一年で最も大きなお祝いです。クリスマスの前の4週間の期間をアドベント、日本語で待降節と呼びます。アドベントはラテン語からきた言葉で「主イエス様をお迎えする時を待つ」という意味があり、クリスマスを迎える準備をする期間です。この前の日曜日にアドベントの期間に入りました。それはアドベント第1の日曜日でした。明日はアドベント第2の日曜日です。この期間になると、フィンランド人はクリスマスの準備で忙しくなります。クリスマスカードを送ること、家の大掃除、クリスマスの飾り物やイルミネーションをつけること、クリスマス料理を作ることなどをします。

クリスマス料理はフィンランド人にとって、クリスマスの雰囲気を高めるものの一つです。フィンランドの伝統的なクリスマス料理は種類がとても豊富です。クリスマスの季節になるとどの家庭でもクリスマスの料理やお菓子の準備をします。子どもたちもクリスマス料理やお菓子を作ることに興味を持つので、よく親と一緒に作ります。それで家族のクリスマス料理の味は世代から世代へと伝わっていくのです。

フィンランドのクリスマスの食卓には魚の料理の種類も多いです。今日皆さんと一緒に作ったサーモンロールはその一つです。それは近年よく作られるようになりましたが、まだそんなに伝統的でないかもしれません。伝統的なクリスマスの魚料理はいわしやニシンのビネガー漬けです。ビネガー漬けはビネガー、砂糖、塩やスパイスを使うので長く持ち、クリスマスの季節の食卓によく出されます。魚料理の他に伝統的なクリスマス料理は、豚肉のオーブン焼き、人参やジャガイモのキャセロール、生野菜や茹で野菜のサラダなどがあります。クリスマス料理の他に、もちろんお菓子も、クッキーやケーキなどを作ります。今日皆さんと一緒に作ったケーキの中に入れたシナモン、クローブ、ジンジャーなどの調味料は他のクリスマスケーキやクッキーの生地に入れるので、これらの調味料はクリスマスの香りがをするとも言われます。

クリスマスの季節はフィンランドでは一年で最も暗い季節です。明るい時間はフィンランドの南の地方で5-6時間だけです。このためにクリスマスが近づくと電気のろうそくとイルミネーションを家庭でも町でも飾ります。多くの町でクリスマス・ストリートのイルミネーション点灯のイベントがあります。これは大きなイベントで大勢の人が集まります。イルミネーションが点灯される通りは町の一番にぎやかな通りで、明かりはとてもはなやかです。町のあちらこちらできれいなクリスマスの飾りも見られます。私たちが住んでいたトゥルクという町はクリスマスのイルミネーションやクリスマスの雰囲気が有名でクリスマス・タウンとも呼ばれます。ちょうど1週間前にトゥルク大聖堂の前に高さ22メートルのクリスマス・ツリーが立てられてライトがつけられました。沢山の人たちが見に集まってきました。ランプは全部で720個あるというので全部いっぺんにつけた時、きっときれいだったでしょう。この写真をよく見ると、クリスマス・ツリーのてっぺんに星が輝いています。星はクリスマスの飾り物の一つで、クリスマス・ツリーの他に家の窓にもよく飾られます。星はクリスマスの飾り物として大きな意味があります。それはどんな意味でしょうか?

星は、世界で初めてのクリスマスの出来事に深い関係があります。初めてのクリスマスはいつだったでしょうか?それは神様のひとり子であるイエス様が誕生した時です。クリスマスはそこから始まったのです。

救世主の誕生は旧約聖書にも預言されていました。それで多くの人々はこのことが起こることを待ちのそんでいました。この初めてのクリスマスの少し前に遠い東の国の占星術の学者たちが不思議な輝きをする星を確認しました。彼らはこれを新しい王様の誕生の印と考え、今のイスラエルの地に旅をして、エルサレムまでやってきました。そこで、その時王だったヘロデに「新しく王になるためにお生まれになった方はどこにおられますか。私たちは東方でその星を見たので拝みに来ました」と言いました。ヘロデ王はとても驚き、自分の地位が危なくなると心配しました。ヘロデ王は旧約聖書の専門家たちを集めて預言について聞きました。すると彼らは、救世主はユダヤのベツレヘムに誕生するという預言があることを教えました。ヘロデ王は東方の学者たちを呼んで、その子供を見つけたら知らせるようにと言いました。それはその子を殺すためでした。学者たちはそのことを知らずに出発しました。すると、東方で見た星が先立つように見え、それを目指していくとイエス様がお生まれになったベツレヘムの馬小屋に着きました。学者たちが中に入ると、イエス様は母マリアの腕に抱かれて安心そうに眠っていました。学者たちは世の救い主となる方が王様のようにお城で生まれるのではなく、馬小屋で生まれたことに驚きましたが、旧約聖書の預言や不思議な星の導きがあったので、神のみ心を知ることが出来ました。

クリスマスに飾られる星は、私たちにこの出来事を思い出させてくれます。この出来事は2000年たった今の私たちにも大きな意味があります。私たちも世界で初めてのクリスマスにお生まれになったイエス様のもとに導かれることが出来ます。どのようにして出来るでしょうか?それは聖書の御言葉を聞いたり読んだりする時です。聖書の御言葉は私たちにはベツレヘムの星と同じ役割を果たします。聖書を読むと、イエス様はこの世の全ての人々の救い主としてお生まれになったことが分かります。このメッセージを受け入れる時、クリスマスの本当の喜びを得られます。クリスマス料理やイルミネーションや星の飾りはクリスマスの雰囲気のために大切なものですが、クリスマスの季節が終われば片つけたりしてなくなります。しかし、聖書の御言葉は季節に関係なく私たちに喜びと感謝の気持ちを与えてくれます。

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