牧師の週報コラム

621日に開催された「チャーチカフェ&コンサート

の牧師のチャーチカフェ・スピーチの抜粋 

本日は北欧の国々では夏至祭の休日です。スウェーデンではミドソンマルと言い、これは英語のミッドサマーと同じです。ところがフィンランドでは「ヨハンヌス」の日という言い方が公式になってます。これは新約聖書に登場する洗礼者ヨハネを意味します。ルカ福音書1章によれば、ヨハネはイエス様よりも半年前に誕生したので、イエス様の誕生を12月とするとヨハネは6月になり、夏至祭の日が彼を覚える日に定められたのです。

洗礼者ヨハネはいかなる人物だったでしょうか?彼は、人々に罪の悔い改めを勧めて洗礼を授けました。旧約聖書を受け継ぐ人たちは、この世は始まりがあったように終わりもある、それは神の怒りの日で神は逆らう者を滅ぼすと信じていました。人々はヨハネの宣べ伝えを聞いて、その日がいよいよ来ると思ったのです。それで大勢の人たちが洗礼を受けにヨハネのもとに来たのでした。洗礼を受けた人たちは、神に対してやましいところは洗い清められた、もうこれで大丈夫と思ったかもしれません。

ところがヨハネは、そうではないと言ったのです。彼の後に偉大な方が来られる、その方が大丈夫にして下さるのだと。実は彼が施した洗礼は、人が自分には神に対して罪ある者と認める印であり、だから神の裁きから守ってくれる方を必要としていますという印だったのです。その守って下さる方を神は私たちに贈って下さったのです。それがイエス様でした。

私たちがイエス様を受け入れて自分のものにすることが出来れば、たとえこの世が終わろうとも守られて乗り切ることができるのです。このような安心を持てれば、この世の人生で苦難や困難があっても揺るがない安心があります。なぜなら、この世の終わりの苦難や困難の大きさと言ったら、この世の苦難や困難とは比べものにならないもので、そこで大丈夫ならこの世ではもっと大丈夫だからです。

さきほど、カンテレグループのSointuTuuliの皆さんが素晴らしい演奏を聴かせて下さいました。その中の一つは、有名なバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」でした。ドイツ語の題名は「イエスは私の喜びであり続ける」(Jesus bleibet meine Freude)だそうです。その歌詞を見たら、イエス様を受け入れて自分のものにすることができるとどんなに心を励ましてくれるかを歌い上げていることがわかりました。その趣旨に沿って歌詞を訳してみましたので、以下にご紹介します。(日本基督教団の讃美歌第二編に228番「こころに主イエスを」としてあります。)

私にとって幸いなことは、

私にはイエスがあるということ、

ああ、どんなに私は彼にしっかり

掴まっていることか、

私が病気の時、悲しみにある時に

彼は私の心を爽やかにしてくれるからだ。

私にはイエスがある、

私を愛し、私のものになるようにと

ご自身を捧げられたイエスが、

だから、私がイエスを手放すことなど

ありえない、今すぐ心が砕けても。

イエスは私の喜びであり続ける、

私の心の慰め、潤いであり続ける

イエスは全ての苦しみから守って下さる、

彼は私の生きる力、

私が目にすることができる楽しみ、太陽、

私の魂の宝、嬉しさ、

だから、私はイエスを手放さない、

心と目から遠ざけない。

 

訳者からのお勧めです。ドイツ語は英語と違ってローマ字読みで割といける言語なので、歌ってみてはいかがでしょう。ドイツ語の歌詞は、https://classic-fan.com/jesujoy-of-mans-desiring/ で見つかります。

発音について細かいことを言えばキリがないのですが、この歌に関してなら、以下の三点だけでも注意したら結構いけると思います。一つ目は、EIをエイと読まずアイと読むこと、二つ目は、CHを英語みたいにチ(Church)やキ(Christ)と読まず、ここではただヒと読むこと、三つ目は、Jesusは英語のジーザスではなくイェーズス。これだけで随分ちがいます。別にドイツ人やドイツ語が出来る人に聞かせる必要はありません。この歌は自分で意味を知って口ずさむだけで気分が上向きになること請け合いです!

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