「私のクリスマスの旅」クリスマスカレンダー

今日は、12月何日ですか?

12月1日(水)からは、このページに『私のクリスマスの旅』というクリスマスカレンダーを公開します。12月1日から毎日、日の数字をクリックすると「私のクリスマスの旅」の物語が続きます。ストーリーが終わったらクリスマス・イブです!大人も子どももみんな、 カレンダーの物語を読みながらクリスマスを楽しんで迎えましょう。

アドヴェント・カレンダー 12月1日 12月2日 12月3日 12月4日 12月5日 12月6日 12月7日 12月8日 12月9日 12月10日 12月11日 12月12日 12月13日 12月14日 12月15日 12月16日 12月17日 12月18日 12月19日 12月20日 12月21日 12月22日 12月23日 12月24日

 

文・写真:パイヴィ・ポウッカ

翻訳:パイヴィ・ポウッカ & 杉本輝世


 

 

「エートゥ君、おじいさんとアドベントの天使たち」


1. まだ朝が早いうちから、喜びの天使は窓から部屋の中を覗いていました。今日、一年で一番待ち望まれた月が始まったので、目を覚ますのは楽しみなはずです。

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2. ところが、エートゥ君は嬉しい気持ちではありませんでした 。零下になった朝が寒く、車のエンジンがかからなかったので、お母さんに普段より早く起こされたのです。エートゥ君は学校まで歩かなければなりませんでした。これほど嫌な12月の始まりはないでしょう。
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3. 喜びの天使は、他のアドベントの天使たちを急いで呼び集めしました。 そして、エートゥ君がクリスマスを楽しんで待てるよう、どのように助けてあげられるかとみんなで考えました。
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4. 愛の天使は、着いたときには寒さで青くなっていましたが、「エートゥ君のおじいさんに助けをお願いしましょう」と良い提案をしました。
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5. 学校の1日が終わると、入り口から明るくて懐かしい 声が聞こえてきました。おじいさんが、エートゥ君を迎えに来ていたのです。
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6.「エートゥ、立派な一年生になったね。」と、おじいさんはみんなの前でほめました。「寒いのに、朝何キロも歩いたそうじゃないか。」おじいさんの言葉に、エートゥ君の胸は高鳴りました。
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7. 「クリスマス・ストリートを見に行こうか。まだ歩けるかな。」とおじいさんは尋ねました。「もちろん!」エートゥ君は、はりきってランドセルを背負いました。
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8. おじいさんはエートゥ君の手をとって聞きました。「学校では、何が一番好きかな?」「体育と算数!」と、エートゥ君はまよいなく答えました。
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9. おじいさんは続けました。「じゃ、小学校、中学校が終わったら、何をしたいんだい?」「高校と大学に入りたい!」「その後には?」「そうだなあ、会社で働いて、お金持ちになって、スポーツカーを買うんだ!」
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10. エートゥ君とおじいさんはクリスマス・ストリートに着きました。そこから、おなじみのクリスマス・キヤロルが聞こえてきました。「力も栄光も求めない、金も欲しない…」エートゥ君は、金が欲しくない人がいるなんて理解できませんでした。「お父さんももっとお金持ちだったら、新しい車を買うことができるのに。」
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11. お金の夢を見ながら、エートゥ君は美味しそうなチョコレート製の村が展示されたショーウィンドウの前に立ち止まりました。「温かいココアを飲もうか。」とおじいさんは提案しました。
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12. 雪道を踏んで、おじいさんとエートゥ君は歩き続きました。短い冬の日はもう暗くなりましたが、幸いなことに、おじいさんとおばあさんの家は近くにありました。そこを訪ねるのはいつも楽しいことでした。
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13. 玄関に迎えに来たおばあさんは、エートゥ君を抱きしめました。そして、おやつを食べるようにキッチンへ招きました。そこにはクリスマスクッキーの良い香りが漂っていましたが、エートゥ君は最初にサンドイッチを食べなければならないことを知っていました。エートゥ君は、そのことでおばあさんと喧嘩をしたくありませんでした。
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14. 一緒におやつを食べているおじいさんは、話を続けました。「お金持ちになったら幸せかな?」「うん、もちろん。そして結婚して、お父さんになって、立派な家にも住むんだ!」「すごい夢だねえ。で、その後は?」「楽しく生きる!」
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15.「じゃ、こんなおじいさんになったらどうする?」とおじいさんはエートゥ君に聞きました。「そうだなあ、旅行したり遊んだり楽しいことをしたりするよ。」「その後は?」すると、エートゥ君は悲しそうに「年をとったら、死んで、全部終わりだ。」と言いました。
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16. エートゥ君はおじいさんを見ました。おじいさんはもう年をとっていましたが、驚いたことにそれを悲しんではいないようです。「死ぬのは悲しいことだが、それで全ては終わりじゃないよ。」とおじいさんは嬉しそうに言いました。「エートゥ、これを聞きなさい。」おじいさんは聖書を開いて、エートゥ君に読んであげました。「罪が支払う報酬は死です。しかし、神の賜物は、わたしたちの主キリスト・イエスによる永遠の命なのです。」(ローマ6:23)
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17. 「イエス様がなぜクリスマスにお生まれになられたか、知っているかな?」エートゥ君は、そんなことを考えたことはありませんでした。「イエス様は、私たちを幸せにするために来られたんだよ。」とおじいさんは説明しました。「聖書はこう教えている。心の清い人々は幸いだ。その人たちは神を見るから。(マタイ5:8)イエス様だけが、心をきれいにすることができるんだよ。イエス様は、私たちが罪を赦していただけるように、そして死んだ後、天国で新しい命を得られるように、十字架で死んでくださったんだ。」
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18. おじいさんはソファに腰をかけました。「私の一番大事な宝物をエートゥにあげたいんだ。あの箪笥(たんす)の上から赤い箱を持ってきてくれないか。」エートゥ君は箱を大事に手に取って、ドキドキしながらおじいさんに持って行きました。それは何が入っているのでしょうか。
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19. おじいさんに頼まれて箱のふたを開けたエートゥ君は、驚きました。それは空っぽでした。箱には金の飾り物も、千円札も、一円玉さえもありませんでした。 エートゥ君はがっかりして暗い顔になりました。
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20. おじいさんは聖書を箱に入れて言いました。「この本は、天国の宝石だ。これは、何よりも誰よりも私たちを豊かに幸せにできるイエス様について教えている。イエス様は、自分を信じる者に、まずこの地上で豊かな人生を、その後天国で豊かな命の約束をしてくださっているんだよ。」おじいさんは 箱を優しくエートゥ君に渡しました。
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21. しばらくして、おじいさんはそりを小屋から持って来ました。箱を持ってそりに座ったエートゥ君は、寒い夜道を、すごいスピードで家まで連れて行ってもらいました。嫌な気持ちで始まった一日が、これほど豊かなものになるとは、誰にも予想できなったのでしょう。エートゥ君が寝付いた後、信仰と希望と愛と喜びの天使は、幸せで大喜びしました。
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22. エートゥ君は、もう大人になりました。クリスマスになると、エートゥ君はお墓まいりに行って、感謝の気持ちでおじいさんのことを思い起こします。エートゥ君は、おじいさんが聖書の表紙の裏に書いた言葉は本当だったと知りました。「何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。」(マタイ6:33)
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23. 神様の見守りを賛美して、エートゥ君はクリスマス礼拝で皆と共に歌います。 うるわしき 救いぬし み子なるイエスは、わがいのち わが冠 わがたまの光。
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24. アドベントの天使たちもエートゥ君とクリスマスの喜びを分かち合いました。うるわしき 救いぬし み子なる イエスよ、そのみいつ みさかえは とわにかぎりなし。皆さまにも、良いクリスマスを!

 

 

文・写真:パイヴィ・ポウッカ お問い合わせ・ご注文 info@aurinkonousee.fi Aurinko nousee –palvelut Auditive Edu Oy Helsinki, Suomi aurinkonousee.fi 参考にご覧ください:facebook.com/groups/seichoenosasae
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「子供の人権と聖書」

12月11日、吉村宣教師が東中野キングスガーデンにて「子供の人権と聖書」という大きなテーマのもと、「古典時代ギリシャ・ローマ世界の嬰児遺棄の慣習に対するユダヤ・キリスト教の戦い」という絞ったテーマで講演を行いました。このリンクよりご覧ください。

東中野キングスガーデンはキリスト教系の老人ホームで、1階のオープンスペースにて講演や様々な教室その他幅広いイベントを行っていてコミュニティーセンターの役割を果たしているところです。

CC0

宣教師館の窓から

宣教師のフィンランド大統領との会見記

先月日本を訪問したニー二スト・フィンランド大統領を歓迎するレセプションが在京フィンランド大使館にて開催され、Sley宣教師の吉村夫妻も招待されました。以下はそのことについてスオミ教会の週報(10月27日付)に掲載された報告です(個人名は伏せました)。

ニー二スト・フィンランド大統領からの労い言葉

 この度の天皇の即位式に出席するためフィンランドからニー二スト大統領が来日し、その前日の月曜日(21日)、在京フィンランド大使館にてレセプションが催されました。私たち宣教師夫妻も招待されました。皆様も御存じのように、SLEYは日フィン外交関係の樹立以前(今年でちょうど100年)からだけでなく、フィンランドが1917年に独立する以前から日本伝道を始めたという、日フィン関係のパイオニア的存在です。そのため大使館も一目置いているのです。

 レセプションは、最初は大統領をはじめ来賓のスピーチ、その後は立食形式のディナーとなり、大統領と特に話したい勇気ある人は自由に話が出来ました。大勢の人が並ぶ中、私とパイヴィも順番を待ちました。

 大統領の前に立って、まず自分たちがフィンランドの国教会のミッション団体の宣教師である旨を名乗りました。すると、私たちの順番の前に、1940年代に孤児として宣教師に育てられた御婦人がいたと言及されました(大岡山教会教会員のHさんのこと)。「その宣教師は私たちの団体の宣教師だったのです」とパイヴィ。私も、SLEYが1900年から日本伝道を始め、まさに30~40年代は国粋主義の嵐の中で宣教師は大変な苦労をしたが、戦後は「民主的な」国となり、自由に妨害されることなく福音伝道を続けている、と述べました。大統領は「あなたたちは価値ある仕事をされている(Te teette arvokasta työtä!)」と述べられました。私たちもお礼を述べ、短い会見は終わりました。

 日本の暗い近現代史に触れた上での、この労い言葉には、含蓄があるのではと思われました。

写真 Markus Rantala (Makele-90) – Oma teos, CC BY-SA 3.0, リンク, cropped