スオミ教会・家庭料理クラブの報告

ケーキ

今年最後の家庭料理クラブは12月14日に開催しました。今回はフィンランドのクリスマスの味がするスパイシー・チョコレートケーキとクリスマス・パイ”Joulutorttu”を作りました。

料理クラブはいつもお祈りをしてスタート。最初にケーキを作ります。材料を測って、生地に入れるカルダモンやシナモンなどのスパイスを粉類に混ぜると直ぐスパイスの香りが広がりました。たちまち「いい香り!」との声が。卵と砂糖をハンドミキサーで白い泡になるまで泡立てます。それに粉類と溶かしたマーガリンを交互に加えると生地が出来上がります。それをケーキの型に入れて焼き始めます。ケーキを焼いている間に今度はクリスマス・パイを作り始めます。

パイシートを少し綿棒で伸ばして四角の形に切ります。それからプルーンジャムを四角の生地の真ん中にのせて、可愛い星形のパイをどんどん鉄板に並べていきます。パイを作っている間にケーキのスパイスの香りが教会中に広がりました。ケーキが焼き上がりました。

パイをオーブンに入れて、今度はケーキのトッピングを作り始めます。材料をボールに順番に入れて混ぜると、もう出来上がり。トッピングをケーキ全体に伸ばして飾りつけをします。皆さん、イチゴとクランベリーをケーキの上に綺麗に並べて素敵なクリスマス・ケーキが出来上がりました!

今回はフィンランドのクリスマス・ホットドリンク”Glögi”も用意しました。それを温めると、またクリスマスの香りが台所から一気に教会中に広がりました。

今回は、テーブルのセッティングをクリスマスの雰囲気にしました。皆さんワクワクしながら席に着いてチョコレートケーキにナイフを入れます。それからケーキ、クリスマス・パイ、”Glögi”を一緒に頂いて歓談の時を持ちました。そこでフィンランドのクリスマス料理や子供向けテレビ番組「アドベントカレンダー」をモニターで見て、あわせて聖書に記されている世界で最初のクリスマスの出来事についてお話を聞きました。料理クラブが終わる頃に教会の玄関前のイルミネーションが輝き出して、中も外もクリスマスの雰囲気に満たされました!

今回の料理クラブでは参加者の皆さんと一緒にクリスマスの喜びを分かち合うことが出来、とても感謝しています。次回の料理クラブは、年明けの1月はお休みですが、2月から再開する予定です。詳しくは教会のホームページの案内をご覧ください。皆さんのご参加をお待ちしています。

それでは皆さま、天の父なる神さまが祝福されるクリスマスをお迎え下さい!

ケーキ

 

料理クラブのお話2024年12月

今日は皆さんと一緒にスパイシーなチョコレートケーキとクリスマス・パイ「Joulutorttu」を作りました。フィンランドではクリスマスの季節のパウンド・ケーキや飾りつけのケーキの種類はとても多いです。最近は新しいケーキの種類もどんどん増えてきました。新しいケーキは多くの人たちが作るように宣伝します。例えば「このケーキはクリスマスの味がします!」というのは宣伝文句の一つです。しかし、フィンランドの本当のクリスマスのお菓子の味は何でしょうか?普通は今日のケーキにも入れたスパイスの味が昔からあります。その他にはプルーン、シロップ、ドライフルーツなどもクリスマスの味がします。

ケーキこの間フィンランドのクリスマス向けの雑誌をもらいました。そこにはクリスマスのメニューや飾り付けについての記事が沢山ありました。料理のきれいな写真は多かったですが、昔と同じメニューはありませんでした。お菓子も昔のお菓子と違いましたが、中に入れるスパイスはシナモンやカルダモンだったので、昔のクリスマスの味のものもありました。料理やお菓子の作り方は手間がそんなにかからないものが多かったので、現在の忙しいフィンランド人に合わせてレシピを作ったと思いました。しかし新しい美味しそうなクリスマス料理のレシピがあっても多くのフィンランド人はやはり伝統的なクリスマス料理を作りたいと思います。今年もフィンランド人のクリスマスの食卓には豚肉のオーブン焼き、ニンジンやポテトのキャセロール、ビーツのサラダなどが出されるでしょう。

ところでクリスマスの季節は子どもたちにとって特別な時期で皆クリスマスが待ち遠しいです。フィンランドでは毎年「アドベントカレンダー」という子ども向けのテレビ番組が放送されます。十分くらいの番組で12月1日から24日まで毎日放送されます。番組を通して子どもの育て方に関係する教え、例えば争いの解決や謝ることについての場面も出てきます。毎年の番組に共通してあるのはクリスマスを救え!ということです。今年のテーマは「いい子、悪い子」です。フィンランドのラップランドにあるKorvatunturiというところにサンタさんの活動拠点があります。そこでサンタさんのヘルパーたちが子どものプレセントを作ったり包んだりします。あるヘルパーは世界の子どもたちの様子を見て年をとっているマスターのヘルパーに報告します。マスターヘルパーは子どもがいい子か悪い子かカイドブックの規則を見て決めます。マスターヘルパーによると今年の子どもたちは皆悪い子です。「いい子」は一人しかいません。それで今年子どもたちはこのままではプレセントをもらえないことになってしまいます。他のヘルパーたちは困ってこの問題を解決する方法を考えています。解決出来なかったらクリスマスのお祝いは台無しで子どもたちはプレセントをもらえなくなります。それでヘルパーたちはクリスマスを救う方法を考えるのです。どんな解決になるのかこれからの楽しみです。

私たちはどうでしょうか。クリスマスの前に生活の中に何か大変なことがあったらクリスマスのお祝いは台なしになると思うかもしれません。そのような時はクリスマスのお祝いを救う方法を考えるでしょうか。そもそも私たちはクリスマスを救うことができるでしょうか。私たちにはそんなことは出来ないでしょう。というのは、クリスマスは本当は天と地と人間を造られた神さまが私たちに与えて下さったお祝いだからです。神さまは最初のクリスマスの時に起こった出来事ずっと前から計画されました。それは旧約聖書の時代の予見者たちを通して告げられたのです。

クリスマス旧約聖書のイザヤ書には次のように書いてあります。「闇の中を歩む民は、大いなる光を見、死の陰の地に住む者の上に、光が輝く。」イザヤ書9章1節です。これは、天と地と人間を造られた神様がイスラエルの民に語った言葉です。どんな意味でしょうか?イスラエルの民は神様の前で悪いことを沢山していたので、それは暗闇の中を歩むことと同じでした。しかし天の神様は民が光を見て歩めるようにしてあげようと、その思いを預言者イザヤを通して伝えました。それはどんな光でしょうか?神様は特別な方を私たちに送って、その方が光輝くとイザヤは言いました。この「光」は周りがよく見えるようになるための光ではなく、もっと深い意味がある光です。その光は2千年前の初めてのクリスマスの夜に現れました。新約聖書の「ルカによる福音書」の2章1~20節に詳しく書いてあります。それによると、初めてのクリスマスの夜に神様のひとり子イエス様がベツレヘムの馬小屋でお生まれになったのです。イザヤの預言が実現してイエス様がこの世の光としてお生まれになったのです。天と地と人間を造られた神様が私たち人間を救うためにひとり子のイエス様をこの世に送ってくださいました。クリスマスは私たちが救うことではなく、神さまが私たちや世界の全ての人たちを救うためにイエス様を送ってくださったことがクリスマスです。たとえクリスマスの時にプレセントをもらえなくてもクリスマスはやってきます。神さまはイエス様を通して私たちに最も大事なプレセント、救いの道を開いて下さったというプレセントを与えて下さったのです。私たちはただそれを受け取ればいいのです。そしてそのプレセントはクリスマスの時だけではなく一年中毎日喜びを与えてくれます。

今年のクリスマスは神様がイエス様を通して与えて下さる救いの贈り物を忘れずに過ごして行きましょう。

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