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12月の手芸クラブは3日に開催しました。その日は12月の初めにしては暖かい日でした。
今回の作品はフィンランドのクリスマス・オーナメント「オルキ・タハティ(藁の星)」です。材料はフィンランド直送の天然の藁です!
初めに星のモデルを見て自分の作りたいものを選びます。それから水で柔らかくした藁を星の形に合わせて8本か12本の束にします。束をパールピンでプレートに取り付けてから星の形を作ります。プレートに取り付けるパールピンはどんどん増えていきますが、形はまだはっきり見えません。その後、赤い糸で藁を結んでいくと形が少しづつ見えてきました。ここから参加者の皆さんの手の動きが早くなってどんどん赤い糸が増え、星はあっという間に出来上がりました。「わあ、可愛い!」「きれいな形ね」との嬉しそうな声があちらこちらから聞こえてきました。時間はまだあったので、二つ目の星を作ることも出来ました。
以前手芸クラブで使ったテクニックでストールを編んだ方がお二人、完成された素敵なストールを持ってきて見せて下さいました。「柔らくて暖かそう!」皆で素敵な出来栄えを感嘆しました。
今回も皆さん、楽しくおしゃべりしながら藁の星を作って時が経つのを忘れてしまうほどでした。あっという間にコーヒータイムの時間になりました。
みんなでテーブルのセッティングをして、星の形のクリスマス・プルーン・パイをコ―ヒーと一緒に味わいながら楽しく歓談を続けました。いつものように聖書のお話も聞きました。今回のお話は、今回作った星の材料の藁や2千年前のクリスマスの出来事についてでした。
次回の手芸クラブは年明けの1月28日の予定です。詳しくは教会のホームページの案内をご覧ください。皆さんのご参加をお待ちしています!
藁はフィンランドでは昔からクリスマス・オーナメントの材料として使われ、現在も人気がある素材です。藁で作る「ヒンメリ」、「星」、「天使」などの伝統的なクリスマス飾りを藁で作る人は今も多いです。藁は農業から生まれる素朴な素材ですが、このような可愛らしいオーナメントにも用いられます。現在は穀物は機械的に脱穀されているために長い藁を見つけるのは難しいです。もしどこかで見つけることができればラッキーです。
クリスマス・オーナメントに使われる藁は主にライ麦と小麦のもが多いです。どちらも丈夫で光が当たると、白い控えめな輝きを放ちます。お部屋の天井に吊るされた藁の「ヒンメリ」や窓に掛けた「星」はクリスマスの心が温める雰囲気を高めてくれます。
ところで、クリスマスオーナメントに使われる「藁」は世界で初めてのクリスマスの出来事と深い関係があります。それはどんなことでしょうか。
その出来ことは2000年くらい前の昔に起こりました。初めてのクリスマスの夜に神さまの独り子であるイエス様がお生まれになりました。母マリアとイエス様を育てることになるヨセフはベツレヘムという町に住民登録に行き、そこで泊まる宿屋を探しました。しかし町は旅人が多くて泊まる場所がありませんでした。ところがある宿屋の馬小屋は空いてそこで休むことが出来ました。ちょうどその時マリアは月が満ちて男の子を産みました。それがイエス様でした。マリアは馬小屋の飼い葉桶に藁を敷いて赤ちゃんのイエス様を寝かせました。
ところで、この馬小屋の出来事の知らせはすぐ広まりました。その夜ベツレヘムの外れの野原で羊飼いが羊の番をしていた時に天使が現れて言いました。「今日ダビデの町で、あなた方のために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。あなた方は、布にくるまって飼い葉桶の中に眠っている乳飲み子を見つけるであろう。」飼い葉桶の中に眠っている赤ちゃんがその「しるし」であるというのです。羊飼いたちは天使の言葉を素直に信じ、すぐベツレヘムの町に向かいました。そして馬小屋の飼い葉桶の藁の上に眠っているイエス様を見つけました。このようにイエス様がお生まれになったことの最初の目撃者は羊飼いたちでした。
イエス様の誕生は他の国の人たちにも知られるようになりました。この初めてのクリスマスの少し前に遠い東の国の占星術の学者たちが夜空に不思議な輝きをする星を確認しました。彼らはこれを新しい王様の誕生の印と考え、今のイスラエルがあるユダヤの地に旅をして、エルサレムまでやってきました。そこで、その時王だったヘロデに「新しく王になるためにお生まれになった方はどこにおられますか。私たちは東方でその星を見たので拝みに来ました」と尋ねました。ヘロデ王はとても驚き、自分の地位が危なくなると心配しました。王は旧約聖書の専門家たちを集めて預言について聞きました。すると彼らは、救世主はユダヤのベツレヘムに誕生するという預言があることを教えました。ヘロデ王は東方の学者たちを呼んで、その子供を見つけたら知らせるようにと言いました。それはその子を殺すためでした。学者たちはそのことを知らずに出発しました。すると、東方で見た星が彼らに先立つように見えて、それを目指していくとイエス様がお生まれになったベツレヘムの馬小屋に到着しました。彼らは馬小屋に入ると、イエス様と母マリアとヨセフを見つけました。
学者たちはこの世の救い主となる方が王様のようにお城で生まれるのではなく、馬小屋で生まれたことに驚きましたが、旧約聖書の預言や不思議な星の導きがあったので、信じることが出来たのです。
このように今日作った藁の星は初めてのクリスマスの出来事に深く結びついています。藁は生まれたばかりのイエス様が置かれた場所、星は神様が学者たちに示したしるしです。それで彼らはイエス様がお生まれになった馬小屋に導くことができたのです。私たちも世界で初めてのクリスマスにお生まれになったイエス様のもとに行くことが出来ます。どのようにして出来るでしょうか?それは聖書の御言葉を聞いたり読んだりする時です。聖書の御言葉は私たちにベツレヘムの星と同じ役割を果てくれます。聖書を読むと、イエス様はこの世の全ての人々の救い主としてお生まれになったことが分かります。こうしてクリスマスに飾られる藁の星は私たちにこの出来事を思い起こさせてくれてクリスマスの喜びを感じさせてくれるのです。