牧師の週報コラム

覚悟と胆力を養うキリスト信仰その5

ルターによる聖句の説き明かしと共に(フィンランドの聖書日課「神の子らへのマンナ」1月2日の日課から)

『私はあなたに感謝します。私に答えて下さり、私の救い主になって下さったあなたに。』 (詩篇11821節、フィンランド語訳の聖書に基づく)

『神の大いなる恵みは、まず第一に、み言葉をもって我々の業を裁きにかけ、我々の神聖さ、知恵、力を無にすることに現れる。なぜそういうふうに言えるのかと言うと、それは、我々が罪深さから来る罰に気づくためであり、良心が恐れを抱くためであり、あらゆる心配事が堰を切って押し寄せて来るのに気づくためだからである。神はこのようにして我々をとことんヘリ下させて、我々の自尊心や自己の業績と博識に対する過信を一気に消し去るのだ。このへり下させは、たとえこの世の人生の段階で起きなくとも、どんなに遅くともこの世の人生が終わる時に必ず起こる。この世の人生でこのヘリ下りを何度も経験し耐え抜ける者は、しかも、神は私にとってこれが一番良いことだからそうされるのだとわかって感謝する者は、預言者イザヤの言葉をもって歌うであろう。「主よ、わたしはあなたに感謝します。あなたはわたしに怒りを燃やされたが、その怒りを取り下げ、わたしを慰め励まして下さったからです。」(イザヤ書121節、フィンラン語訳の聖書に基づく)

 神の大いなる恵みは、第二に、我々を慰め励まして、我々の霊と内なる新しい人が日々成長し、肉と古い人が日々衰退するように助けて下さることに現れる。神は時の進むに応じて我々に一層大きく豊かな賜物を与えて下さり、神を前にしても神と結びついた者として雄々しくしていられ喜びに満ちた勝利者に我々をして下さる。冒頭の詩篇のみ言葉はまさに神の大いなる恵みの両面に与かった者が口ずさみ歌う言葉なのだ。「私はあなたに感謝します。私に答えて下さり、私の救い主になって下さったあなたに。」

 見よ、神は我々をヘリ下させて高く上げて下さる、我々を罪びとに定めて義なる者として下さる、我々が敗者になることを許し勝利を与えて下さる、我々が泣かずにいられなくなるようにし喜びに溢れて歌えるようにして下さる、我々を死に引き渡し生きる者にして下さる。』(以上、ルターの説き明かし、吉村がかなり解説的に訳しました。)

私たちはこの世を去る時、業績や博識や財産や名誉には何の力もない、とことんヘリ下った状態になります。神の大いなる恵みに与かる人生はその訓練になると言えます。業績云々がないと言う人には訓練は妬みや卑屈を削ぎ取る意味があると思います。業績云々が大きければ大きい程、訓練は大変かもしれませんが、そこで得られるヘリ下りはこの世を去る時の真の力になるのではないかと思います。

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