スオミ教会・家庭料理クラブの報告

今年最初の家庭料理クラブは2月7日に開催しました。天気予報は一日雪のマークでしたが、雪は降らず参加者の皆さんは無事に教会にいらっしゃることが出来ました。今回の料理クラブは、フィンランドの「ルーネベリの日」の二日後でしたが、「ルーネベリロールケーキ」を作りました。

料理クラブはいつもお祈りをしてスタートします。初めにアーモンドパウダー、片栗粉などの粉類を計ります。今回の生地は小麦粉を入れることがなく小麦粉アレルギーの方にも味わっていただけるお菓子なのです。次に卵と砂糖をハンドミキサーで泡立てて、白い泡になってから粉類を中に加えると生地が出来ます。それを鉄板に広げてオーブンに入れて焼き始めます。あっという間に生地の焼き香りが広がって、ケーキに焼き上がりました。クッキングシートに潰したクッキーをかけてその上にケーキをひっくり返して冷まします。

ケーキを冷ましている間に今度は中身を作ります。材料を計ってクリームを泡立てます。それから本格的にケーキ作りに入ります。冷めたケーキの上にシロップを塗ってラズベリージャムを全体に拡げます。その上にさらに泡立てたクリームを拡げます。そして、いよいよケーキをロールにします。ケーキが割れないように注意しながら少しずつロールします。ロールしたケーキをしばらく冷蔵庫で冷やしてから切ります。一個一個お皿の上にのせてクリームで飾り付けをして、その上にラズベリージャムをのせると、「可愛い!」「きれい!」の声があがりました。これで「ルーネベリロール」の出来上がりです!

早速みんなでテーブルのセッティングをして席に着き、出来たてのルーネベリロールケーキをコーヒー紅茶と一緒に味わうと、たちまち「美味しい!」「美味しい!」嬉しそうな声があちこちから。「アーモンドとラズベリージャムがとても良く合う!」という声も。

今回も楽しい歓談の時を持ちました。その時にフィンランドの有名な作家ルーネベリと彼に由来するルーネベリ・タルトについて、そしてルーネベリが残した詩の言葉「神は試練をお与えになるが、決して見捨てることはない」とこの詩が基づいている聖書のみ言葉についてのお話も聞きました。

参加者の皆さんが帰宅する時刻は地面は白い雪で覆われていなくてよかったです。皆さんご無事にお家に帰られたでしょう。

今回の料理クラブも無事に終えることができ、天の神さま感謝です。次回の料理クラブはは3月14日に予定しています。詳しい案内は教会のホームページをご覧ください。皆さんのご参加をお待ちしています。

2026年2月7日料理クラブのお話

フィンランドでは2月5日は「ルーネベリの日」です。ちょうど二日前がその日でした。フィンランドでは新年が終わると、お店や喫茶店でもルーネベリ・タルトが並ぶようになります。そして、「ルーネベリの日」になると大勢の人たちはこのお菓子を買って美味しく味わいます。もちろん多くの家庭でも作られます。

では、「ルーネベリの日」とはどんな日なのでしょうか?以前お話ししたことがありますが、まだ聞いてない方もいらっしゃるので、少し紹介します。ルーネベルイは、フィンランドの有名な作家で1804年に生まれました。彼は、詩もよく書き、最も有名な詩はフィンランドの国歌です。美しいその詩は多くのフィンランド人を励ましてきました。彼は60曲近い讃美歌集の詩も書きました。今フィンランドの教会で使っている賛美歌の中にはルーネベリが書いたものがまだ沢山のっています。

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ルーネベリは甘いお菓子が大好きで特にこのタルトが大好物でした。彼はこの甘いお菓子を朝食でも食べていたそうです。現在、ルーネベリタルトのレシピはいろいろありますが、一番オーソドックスなものは、形が少し長めの円筒状で、ラズベリージャムを上にのせます。面白いレシピの一つは、生地にピパルカックを入れます。クリスマスの期間に食べきれなかったピパルカックをつぶして生地の中に入れると美味しいお菓子が出来上がるのです。最近はつぶしたピパルカックの代わりにピパルカックのスパイスを入れるようになりました。今日皆さんと一緒に作ったロールケーキもそれです。またロールケーキの他に、マフィンやさまざまななケーキの形のものも作られるようになり、生地に入れる材料も多様化しています。ルーネベリ・タルトは2月5日を過ぎたら喫茶店や店から姿を消しますが、ルーネベルの町ポルヴォーの喫茶店では一年中食べられます。

このようにルーネベリは後世にルーネベリ・タルトの伝統を残しました。しかし、彼が後世に残したものはこの冬のお菓子の伝統だけではありません。季節に関係なく、いつも読まれる詩や小説、そしていつも歌われる沢山の讃美歌を残しました。

ルーネベリが書いた作品の中では天の神様は信頼できる方であることがよく言われます。ここで彼が書いた有名な詩の言葉を紹介します。それは「神は試練をお与えになりますが、決して見捨てることはありません」という言葉です。これはフィンランドでは昔、人々の生活の中でよく聞かれた言葉です。

聖書の中にはこの言葉通りの出来事の例が沢山あります。旧約聖書の中で最も有名なのはヤコブの息子ヨセフの話です。ヤコブには息子が12人いました。その中でもヨセフを特にかわいがりました。それを見た兄たちはヨセフをねたむようになりました。ある日、兄たちはヨセフを井戸に投げ込んでしまいました。しばらくすると、外国の商人のキャラバンが通りかかったので、兄たちはヨセフを井戸から引き上げて、売りとばしまいました。その結果、ヨセフはエジプトに連れて行かれたのです。

ヨセフはエジプトで多くの困難に遭い、牢屋にも入れられました。しかしそのような時でもヨセフはいつも神様から知恵と助けをいただいて乗り越えることができ、最後はエジプトの王に認められて国の最も位の高い行政官に任命されました。それから何年か後、多くの国々で雨が降らず作物もできない大飢饉が起きました。エジプトは、ヨセフの指導のおかげで前もって食べ物を沢山たくわえていたので、人々は困ることはありませんでした。その時ヨセフの兄弟たちと父親のヤコブが食べ物を分けてもらうためにエジプトに行きました。そこで、ヨセフに出会ったのです。ヨセフは兄たちが自分に対して行った悪いことを全て赦して、父と兄弟たちがエジプトに住めるように整えてあげました。

このように神様はヨセフを見捨てることなく、いつも見守って下さったのです。困難や試練の時は、神様が共にいらっしゃるとはなかなか思えないでしょう。しかし神様が決めた時が来ると、神さまはヨセフを助けて下さったのです。ヨセフは困難や試練の中にあっても、いつも神様を信じて、神様に助けを祈り続けました。神様が本当に見守って導いてくれたことは、後になってわかったのです。

私たちも人生の歩みの中で様々な試練に直面します。しかしそれは神様が私たちを見捨てたということではありません。神さまは遠く離れた存在ではなく、いつも私たちのそばにいて下さいます。私たちは決して完璧な人間ではなく、時には神さまのみ心に反することをしてします。それでも神さまは私たちを見放したり見捨たりすることはありません。私たちが神さまの元に立ち返るなら神さまは赦しを与えてくださり私たち一人一人と共にいて下さるのです。それは神さまが私たちや世界の全ての人々を愛しておられるからです。その愛のゆえに、神さまはいつも私たちをご自分の元に招いておられるのです。

ルーネベリの言葉を聞いたりタルトを食べたりする時にはこのルーネベリが書いた言葉「神は試練をお与えになりますが、決して見捨てることはありません」を忘れないようにしましょう。

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