フィンランド家庭料理クラブの報告

ringokeeki

秋の最初のフィンランド家庭料理クラブは10月11日に開催しました。小雨がぱらつく一日でしたが、教会の中は爽やかで明るい雰囲気でした。今回はこの季節にフィンランドの家庭でよく作られるリンゴ・ケーキを作りました。

料理クラブはいつもお祈りをしてスタートします。最初にそれぞれの材料を計って準備します。それから、マーガリンと砂糖をハンドミキサーで泡立て、白く泡立ったらシロップや卵などの材料を加えます。そうして出来上がった、ringonokeeki茶色がかった生地をパイ皿に流し込みます。次は、リンゴの準備です。皮をむいてスライスしてから黒砂糖、カルダモンなどのスパイスで味付けをします。そうして味付けしたリンゴを生地の上にたっぷり押しこんでオーブンに入れて焼きます。

今回は教会に新しいオーブンが設置されたばかりだったので、ケーキはちゃんときれいに焼けるのか心配がありました。しかし、ケーキをオーブンに入れてしばらく経つと、台所から美味しいそうな香りが教会中に広がり、それで大丈夫だとわかりました。

ringonokeeki今回の料理クラブはお子さんと一緒にご家族で参加された方もいて、親子で一緒に材料を計ったり生地を混ぜたりして皆さん一生懸命でした。

ケーキがオーブンで焼けている間、子どもの遊ぶ声や参加者の楽しそうな会話が教会中に広がりました。もちろん、シナモンなどスパイスの香りもです。参加の方々も新しいオーブンに興味をもって何度もケーキの焼き具合を覗いては、「きれいに膨らんでいるわ」「美味しそうね」と話されていました。

ケーキが焼き上がってからしばらく冷まして、その間にテーブルのセッティングをします。皆さん席に着き、出来たてのリンゴのケーキの上にバニラアイスをのせてコーヒー紅茶と一緒に味わいました。たちまち「美味しい!」との声があちこちから聞こえてきました。ringonokeeki今回も楽しい歓談の時を持ちました。歓談の時に、フィンランドのリンゴにまつわる話と新約聖書のマタイによる福音書にあるイエス様の教え、イエス様は重荷を負う人の重荷を軽くする方であることについてお話を聴きました。

今回の料理クラブも無事に終えることができて天の神様に感謝します。次回は11月15日の予定です(注 11月は月の第三土曜日になります)。詳しくは教会のホームページの案内をご覧ください。皆さんのご参加をお待ちしています。

料理クラブのお話2025年10月

秋になると、フィンランドの多くの家庭ではよくリンゴ・ケーキが作られ、リンゴやシナモンの香りが家中に広がります。シナモンはリンゴ・ケーキに欠かせない大切なスパイスの一つで、シナモンがなければリンゴ・ケーキの味にならないとさえ言われます。今回のケーキにももちろんシナモンを入れましたが、カルダモンとグローブのスパイスも加えたので少し違う風味に仕上がりました。今回はさらにシロップや黒砂糖も使ったので、ダークで奥深い味のリンゴ・ケーキになりました。

ringo秋のフィンランドはベリーやリンゴの季節です。フィンランド人はリンゴをどのように食べるでのしょうか。収穫の良い秋にはリンゴ・ケーキの他にもいろいろなリンゴのデザート、おかゆ、ジャム、ジュースを作ったり、乾燥したリンゴのスライスを楽しんだりします。もちろんリンゴをそのまま沢山食べる人も多いです。多くの人たちは職場のおやつにリンゴを持って行きます。自分の庭で育てたリンゴを同僚の人たちに分けてあげるのは楽しみの一つです。

リンゴは健康にとてもよい果物です。フィンランドには「毎日リンゴを1個食べれば、医者を遠ざけることができる」ということわざがあります。リンゴはビタミン A、B、C、E、K 、ミネラル、繊維など沢山入っているので健康に良いのです。研究によると、リンゴは心臓病や血管疾患、糖尿病などの予防にも非常に良い効果があるそうです。特に皮には健康の良いフラボノイドが沢山含まれているため、フィンランドでは国内産のリンゴを皮のまま食べるのは普通です。

フィンランドのリンゴは小さくて日本のように見た目は豪華ではありませんが、フィンランド人は自宅の庭にリンゴの木を植えて育てる習慣があり日本とは異なります。リンゴの木は庭の「女王」ように大切にされ丁寧に育てられます。五月の終わり頃になると、木には白い花が一杯咲いて、花の香りが遠くまで広がります。フィンランド人はこの季節が好きで、リンゴの花が咲くのを毎年楽しみにしています。

ringo9月になると家の庭のりんごの木は赤めと緑色の実が実ります。出来具合いは、年によって大きく異なります。今年は去年ほど良くありませんでしたが、収穫の良い年はリンゴの木の枝が折れそうになるくらいに沢山の実がなります。そのような場合は枝が折れないように木のブロックなどで下から枝を支えます。

リンゴの実は沢山実るのは喜ばしいことですが、折れてしまって枝もリンゴも地面に落ちてしまうのではと心配になることがあります。これは私たちが時々感じることと似ているではないでしょうか?

私たちの生活の中には喜ばしいことが沢山ありますが、心配事や悩みもあるかもしれません。例えば、自分や家族の健康のこと、仕事のこと、未来のこと、身近な人の心配なことなどいろいろな重く感じられることがあります。これらは私たちが背負っている重い荷物のようです。これらを降ろそうとしても、自分の力では簡単におろすことは出来ません。このことについて聖書の中でイエス様が次のように教えられた言葉があります。それを紹介したいと思います。

「疲れた者、重荷を負う者は、
誰でも私のところに来なさい。
休ませてあげよう。
私は柔和で謙遜な者だから、
私のくびきを負い、わたしに学びなさい。
そうすれば、あなた方は安らぎを得られる。
私のくびきは負いやすく、
私の荷は軽いからです。」
マタイ11書28―30節

イエス様は世界の全ての人々に「私のとことに来なさい」とおっしゃいます。私たちはイエス様の姿を見ることが出来ませんが、聖書の御言葉を読んだり、イエス様にお祈りすることで私たちはイエス様のところに行くことができるのです。先ほど紹介したマタイの箇所でイエス様はご自分のことを「柔和で謙遜な者」と言われました。柔和で謙遜なイエス様はどのような方でしょうか?

イエス様は天と地と人間を造られた神さまの一人子です。神様のもとからこの世に送られて神さまのことを多くの人々に教えました。そして、この世の全ての人たちが神さまのもとに行けるようにと、十字架の業を通して救いの道をわたしたちにiesusama開いて下さいました。このイエス様を救い主と信じてイエス様を深く信頼するようになると、不思議なことに心配ごとは軽く感じられるようになります。心配ごとはすぐにはなくならないかもしれませんが、イエス様が私たちの祈りの声を聞いて、私たちが気づかなかったことを示したりして導いて下さるのです。それが心を軽くするのです。それがイエス様が約束して下さった休みなのです。その時私たちはしなやかで強じんな枝に実っているリンゴの実なのです。折れて地面に落ちる心配は全くありません。私たちもイエス様のもとに行きましょう。

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