スオミ教会・フィンランド家庭料理クラブのご報告

穏やかな12月の土曜日、
家庭料理クラブは、大人気のクリスマスのお菓子、ピパルカックとヨウルトルッティを作りました。

最初にお祈りをして始まりです。

沢山のスパイスの入ったクッキー、ピパルカックの香りは、教会中に溢れ、可愛く焼き上がったヨウルタルトと、クリスマスの暖かな飲み物のグロッギがテーブルに並ぶと、クリスマスが近いことを感じ、嬉しい気持ちになりました。

パイヴィ先生からは、ピパルカックのお話や、聖書のお話を聞かせて頂きました。

皆様、素敵なクリスマスをお過ごし下さい。

 

料理クラブ2020年12月ピパルカックの話

フィンランドの伝統的なクリスマス料理は種類がとても豊富です。クリスマスの季節になると、どの家庭でもクリスマス料理やお菓子の準備をします。今日皆さんが作られたピパルカックとヨウルトルットゥは、フィンランドの伝統的なクリスマスのお菓子です。今日はピパルカックについてお話したく思います。

フィンランドでは、クリスマスが近づくと家中にクリスマスの香りがすると言われます。クリスマスの香りとは、どんな香りでしょうか?普通それはピパルカックの香りです。ピパルカックを焼いているとき、シナモンなどのスパイスの香りが家中に拡がるからです。

ピパルカックは伝統的なクリスマスクッキーですが、フィンランドでどのように始まったでしょうか?このことを調べたら、ピパルカックは実はフィンランドのものではなく、フィンランドに伝わってきたものということがわかりました。ピパルカックのもとは昔エジプトではちみつで作られたクッキーでした。それが水兵を通してエジプトからヨーロッパに伝わって、ドイツで今のものに近いものが作られるようになりました。ドイツではちみつの代わりにお砂糖を使い、バターと香辛料を生地に入れるようになりました。ドイツからフィンランドに伝わって、最初は修道院で作られました。修道院で作ったピパルカックは普通の人々に売られ、利益は修道院の収入になりました。レシピは牧師館にも伝わってそこでも作られるようになりました。レシピは非公開で普通の人たちには教えないようにしていましたが、メイドのエプロンのポケットを通して一般の家庭にも伝わっていきました。1800年頃から一般の家庭でも作られ始めて、クリスマスのクッキーの一つになりました。

現在ピパルカックのレシピはいろいろあります。材料は大体同じですが、材料の量やスパイスは変化します。それでピパルカックの名前も変わります。例えば「おお祖母さんのピパルカック」とか「昔のピパルカック」などがあります。今日のレシピは「パライステン・ピパルカック」です。1920年頃トゥルクの近くのパライネンという町から始まったレシピです。

クリスマスの前にピパルカックを作るとクリスマスの雰囲気が高まります。クリスマスにはほかにもいろんな準備をしてクリスマスの雰囲気を作っていきます。クリスマスの準備は料理やお菓子だけではなく、飾りつけやイルミネーションもあります。クリスマスの季節はフィンランドでは一年で最も暗い季節なので、クリスマスの準備をすることやイルミネーションを付けることで人々の気持ちも周りも明るくなります。「クリスマスは光のお祝い」という言い方もあります。しかしクリスマスの本当の光はクリスマスの準備やイルミネーションの中にはありません。それはどこにあるでしょうか?

写真はヘルシンキのアレクサンダー通りのクリスマスイルミネーション。 “Aleksin jouluvalot” by Suviko is licensed under CC BY-NC 2.0

旧約聖書のイザヤ書に光について次のように書いてあります。「闇の中を歩む民は、大いなる光を見、死の陰の地に住む者の上に、光が輝く。」イザヤ書9章1節です。これは、天と地と人間を造られた神様がイスラエルの民に語った言葉です。どんな意味でしょうか?イスラエルの民は神様の前で悪いことを沢山していたので、それは暗闇の中を歩むことと同じでした。しかし天の神様はイスラエルの民が光を見て歩めるようにしてあげようと、その気持ちを預言者イザヤに伝えました。それはどんな光でしょうか?神様は特別な人を私たちに送られて、その人が光輝く人になるとイザヤは言いました。この「光」は周りがよく見えるようになるための光ではなく、もっと深い意味ある光です。この光は2千年前の初めてのクリスマスの夜に現れました。その時、神様のひとり子イエス様がベツレヘムの馬小屋で生まれたのです。イエス様はこの世の光としてお生まれになりました。イザヤの預言が実現したのです。

現在の私たちはかつてのイスラエルの民と同じように神様の前で悪いこと罪を犯します。私たちも暗闇の中で歩んでいるのです。だからイザヤの預言は私たちにも向けられていて、神様のひとり子イエス様は私たちにも光としてお生まれになったのです。天と地と人間を造られた神様が私たち人間を救うためにひとり子のイエス様をこの世に送ってくださいました。イエス様は私たち人間の悪いこと罪を全部十字架の上まで背負って、そこで神様の罰を受けて死なれました。そして3日後に神様の力で死から復活されました。イエス様の十字架と復活のおかけで、世界中のみんなの罪が全部許される道が開けました。そしてこの世でも、またこの次の世でも、いつも永遠に神様が私たちとともにいて下さるようになりました。私たちはこのことを信じて受け入れると、私たちは心の中にイエス様の光をいただくのです。一番初めのクリスマスの時に天使が野原で羊の番をしていた羊飼いに現れて、イエス様がお生まれになったことを一番初めに彼らに知らせました。天使が羊飼いたちに現れた時、「主の栄光が回りを照らし」ました。イエス様を信じて受け入れると、私たちも神様の栄光の内に毎日歩むことができます。

ピパルカック、ヨウルトルットゥ、イルミネーションはクリスマスの雰囲気を暖かくします。しかし、イエス様がこの世に光としてお生まれになったという知らせは本当のクリスマスの喜びを与えて、私たちの心を温め、私たちが歩む道を毎日照らしてくれます。今年のクリスマスが皆さんにとって光のクリスマスになりますように。

 

新規の投稿
  • 2026年5月10日(日)10時半 復活節第6主日 礼拝
    司式・説教 吉村博明 牧師 聖書日課 使徒言行録17章22~31節、第一ペトロ3章13~22節、ヨハネ14章15~21節 説教題 「二つの文明、二つの信仰 ー どちらになるかは聖霊次第」 讃美歌 391 364 320 259 290 特別の祈り 全知全能の父なるみ神よ。 […もっと見る]
  • スオミ教会・フィンランド家庭料理クラブのご案内
    5月の料理クラブは16日(土)13時の開催です。 […もっと見る]
  • 5月の予定
  • 歳時記
    野菜の花 〈5涙をもって種まく者は、喜びの声をもって刈り取る。6種を携え、涙を流して出て行く者は、束を携え、喜びの声をあげて帰ってくるであろう。詩編126:5・6〉 […もっと見る]
  • 牧師の週報コラム
    覚悟と胆力を養うキリスト信仰その10 ルターによる聖句の説き明かしと共に(フィンランドの聖書日課「神の子らへのマンナ」2月5の日課から) 『私たちの忍耐と聖書が与える慰め励ましを通して私たちは希望を持ち続けることができるのです。』(ローマ15章4節、昨年度のスオミ教会の年間聖句、スウェーデン語訳の聖書”Bibel2000”から) […もっと見る]
  • 2026年5月3日(日)10時半 復活節第五主日 礼拝 説教 吉村博明 牧師
    スオミ・キリスト教会 2026年5月3日 復活節第五主日 主日礼拝説教 スオミ教会 使徒言行録7章55-60節 第一ペトロ2章2-10節 ヨハネ14章1-14節 説教題 「心を騒がせるな、ただイエスの名によって祈り求めよ」 私たちの父なる神と主イエス・キリストから恵みと平安とが、あなたがたにあるように。アーメン […もっと見る]
  • 手芸クラブの報告
    4月の手芸クラブは22日に開催しました。この日は太陽が明るく輝き様々な花も咲くようになって美しい季節の朝でした。 […もっと見る]