歳時記

合歓の花  

雨に似合う合歓の花ですが今年は雨が少なく何となく埃っぽい感じの花をつけています。子供の頃よく合歓の木の葉とお辞儀草の区別がつかず迷っていました。万葉集にも合歓に因んだ歌が幾つかあります。その中から大伴家持と紀郎女(きのいらつめ)との相聞歌をご紹介します。紀郎女の方が年上でしたが仲の良い2人でよく歌の遣り取りをしていました。

紀郎女が合歓の花に添えて贈った歌。昼は咲き夜(よる)は恋ひ寝(ぬ)る合歓木(ねぶ)の花君のみ見めや戯奴(わけ)さへに見よ 」(昼は咲いて夜は恋いつつ眠る合歓木の花をあるじだけが見てよいものだろうか。お前も見なさいな。) 万葉集 第8巻1461番歌

家持の返歌 「吾妹子(わぎもこ)が形見の合歓木(ねぶ)は花のみに咲きてけだしく実(み)にならじかもあなたの形見の合歓木は花ばかり咲いてきっと実にはならないのでしょう ) 形見は相手を偲ぶ品で、万葉の時代には相手の生死は関係なく形見と呼んだようです。   万葉集 第8巻1463番歌

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